• FACEBOOK
  • LINE
  • Instagram
  • YOUTUBE

MENU CLOSE

コープの広報誌

ウィズコープ 2022年 9月号 テキスト

ウィズコープ9月号


 

~風水害に備えて~
私は「どこに」「いつ」 逃げる?

風水害は危険をあらかじめ予測できる災害です。
命を守るか危険にさらすかは、自分の行動にかかっているのです。
被害を少なくするために一人ひとりができることは何でしょうか?
2022年度内閣府「被災者支援のあり方検討会」委員を務める 認定NPO法人レスキューストックヤードの浦野さんにお話をうかがいました。

 

【認定NPO法人レスキューストックヤード】 名古屋市東区泉1-13-34 名建協2階
過去の災害から学んだ教訓を伝え、災害に強いまちづくりのお手伝いをする名古屋の認定特定非営利活動法人。
防災・減災対策に役立つ知恵やノウハウを提供しています。
「地球温暖化がすすむなか、風水害は増え続けるといわれています。これまで被害のなかった地域も油断は禁物です!」浦野 愛(うらの あい)さん

 

《私の危険を知る》
・ハザードマップ※の確認
自治体が作成したハザードマップで、自宅付近の被災リスクを確認しましょう。
洪水・浸水、土砂災害、高潮、津波など、災害ごとにリスクは異なります。
風水害が起きたときのリスクを、事前に知っておくことが大切です。
※災害のリスク情報を表した地図。行政のWebサイトなどで入手できます

 

・テレビやラジオから聞こえる用語の意味
「線状降水帯(せんじょうこうすいたい)」
積乱雲が帯のように連なったのが線状降水帯。長時間にわたり大雨になります。
「記録的短時間大雨情報」
気象庁が「大雨警報」を出して警戒を呼び掛けているときに、実際に短時間に猛烈な大雨を観測した場合、災害への一層の警戒を呼び掛けるもの。

 

「気象情報で最近よく使われるようになった用語の一例です。
他にも聞き慣れない言葉があったら、どんな意味か正しく理解するようにしましょう」

 

〈CHECK〉
●高台だから、マンションだからと油断しないで!自宅に被害がなくても、周囲のライフラインが止まる場合に備えて、水・食料の備蓄、停電時の準備などが必要です。
●浸水対策で車を高台に移動させるのも◎

 

《どこに逃げる?》
・市町村の避難所
・知人宅、親類宅、ホテルなど
市町村の避難所以外に避難する「分散避難」は、新型コロナウイルス感染症対策にも有効です。

 

〈CHECK〉
気象状況により危険になる場所があるかなどを確認しながら、実際に一度移動してみましょう。

 

《いつ行動する?》
・警戒レベルと取るべき行動
-----気象庁が発表
◯警戒レベル1…早期注意情報/最新情報に注意!
◯警戒レベル2…洪水注意報、大雨注意報/ハザードマップなどを見て避難行動の確認をする
-----市町村が発表
◯警戒レベル3…高齢者等避難/災害の恐れあり。高齢者、障がい者、子ども、妊婦などは避難
◯警戒レベル4…避難指示/危険な場所から「全員」避難
-----警戒レベル4までに避難!
◯警戒レベル5…緊急安全確保/命を守る行動をとる。すでに災害が発生しているところも。

 

「警戒レベル3・4の発令が夜間では移動が困難です。リスクが高い地域にお住まいの場合は、警戒レベル1・2レベルで知人宅などに避難することも考えてみましょう」

 

・気象庁「キキクル(危険度分布)」
土砂災害、浸水害、洪水害の警戒レベル分布を市町村別に確認することができます。
常に最新情報を入手することが大切です。
※アプリもあります

 

・SNSを活用
SNSで実際に起きている情報を収集することもできます。ただし、デマや誤った情報があることも念頭に置きましょう。

 

《みんなで考えてみよう!/わが家の避難計画》
自宅や勤務先、通学先周辺を調べてみよう!
●自宅のリスク
被害が想定される浸水・土砂災害・高潮

 

●避難先
避難先/公園・施設・ホテル・親戚・友人宅など
所要時間/避難先までの所要時間
洪水、内水※、土砂、高潮など状況によっては使えない避難所もあるので、確認しよう。
※内水:洪水に対し、市街地内を流れる側溝や排水路から水があふれる水害

 

●その他
親戚・知人に事前に相談しておく
避難ルートを考える
持ち出し袋の中身を定期的にチェック

 

[浦野さんからのアドバイス]
●避難装備のポイント
・ 脱げにくいひも靴(長靴は水が入ると歩きづらい)
・ 長袖(肌の露出はすり傷、切り傷の原因に)
・ リュック(両手が自由になる)
・ 携帯充電用のバッテリー(情報収集手段の確保のため)

 

●自宅避難の準備
・ うちわや冷却シートなど電気を使わない暑さ対策
・ 冷凍食品を多めに用意
・ 簡易トイレ
・ 濡れて困るものを2階に上げる(靴も忘れずに!)

 

《もしも災害が起こってしまったら……》
片付けや災害後の手続きなどこちらの情報が役立ちます
「水害にあったときに」~浸水被害からの生活再建の手引き~/作成:震災がつなぐ全国ネットワーク
写真やイラストを用いて分かりやすく案内
被災後にとるべき行動を、以下の項目で案内しています
「雨や風が落ち着いた後」「必要な手続き」「家屋のかたづけと掃除」「水害からの生活再建」

 

「風水害は毎年必ずやってきます。日頃から危険な場所などを意識してみましょう」